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[2010年12月13日] 
小さな絵の物語41〜45     絵と文、桑原健一
夢のつづき 41 子供の頃

高原の草原の夏は快適だった、今年は暑かったので草が大きく伸びた、このところ朝夕が涼しい 知らない間にセミの鳴き声が秋の虫の鳴き声に変わりました。



草原の暖炉を中心に家は完成した カベドン工法で1部2階建て キッチンも仕上がった ケンやアケーがまだあまり飛べないので屋上にフェンスを付けた つかまって飛ぶ練習を毎日した 広い草原の遠くからでもニッコリした家が良く見える、中が見えそうで見えない明るい部屋だった 妹のアケーが小学生に入る頃までここで暮らした記憶がある みんなは何処へ行ったのだろう、、、
記憶を失ったケンは暖炉の前でウトウトと眠り始めた
夢の中で岡ちゃんが土間の左官をしながらケンに言った、ケン元気かい。もし将来ここに帰ってくることがあれば暖炉の前にカプセルを埋めてあるから掘るんだよ、、、つづく
 
夢のつづき 42 カプセル

我に返ったケンは暖炉の前を掘り始めた 草を抜き掘り進めると赤土や炭が出てきた、本当だった、これはショーンとケンが固めた地盤だった まだ十分な強度があったが一部に灰が多く敷き詰めた場所がありそこを掘り進めた 1mほどでキャラメルやキャンデーの箱と一緒に埋められたカプセルが出てきた
カプセルは高さ15センチで鉛色で硬い、底を見るとメイドインジャパン、全天候型金庫と記され、注意として爆弾転用禁止とある とにかく開け方がむづかしい、胴の辺りが回転式で刻みがありダイヤルなのだろうか、頭の目の部分に仕掛けでもあるのだろうかと1日中操作したが開かずあきらめて暖炉の炎の前にカプセルを立て一休み、しばらくしてビックリ、突然目が光り頭がゆっくり回転をはじめ言葉を話し出した、、、
 
夢のつづき 43 報告

カプセルの目がひかり、回転をはじめ しゃべりだした 私の名前はモリューニョ、炎で動作します、マッチ一本で約12時間OK起動は自動になっています
(モリューニョ)まず君の正しい名前を教えてください
(ケン)僕はストーブクラブ@ケン
(モリューニョ)了解、まずケンには郵便局の学資保険と信用金庫にお年玉貯金口座の記録があります、お確かめください 
(ケン)カプセルの中に手紙やお金が入っているのですか
(モリューニョ)貴方へのメッセージや生まれた時代のデータ等、これからの記録の蓄積が私の業務です。現在は暖炉の炎で充電完了となっています
(ケン)メッセージを出して欲しい
(モリューニョ)一つメッセージを受け持っています、お父様の正式な呼び名は?
(ケン)岡ちゃん:ストーブクラブ@ショーン
(モリューニョ)了解、メッセージをどうぞ

元気かい ケンは十分飛べるようになったようだね。急な話なのだが、私が武術の訓練で一人で草原に来て一番大きな石を浮かせて移動させたんだ、すると大地に穴が開き飛行人の世界へ通じたんだ。そしてヤスリと出合ったんだ 穴は暖炉に作り変えた、煙は飛行人の世界へ流る、暖炉は秘密の扉になっている ケンも思い切って飛び込め、心配ないから、、、つづく

 
夢のつづき 44 家族は

(モリューニョ) つづいてお父様のメッセージを聞かれますか
(ケン) もっと聞きたいです、家族のみんなは、どこにいるのですか
(岡ちゃん) 山を動かす仕事から帰ってくるとヤスリとアケーが人質に取られたんだ。ケンは外にウンチに行く習慣でタマタマ難を逃れたんだ このままでは何者かに人類は滅ぼされる、私は助けに行かなければならない、ケンのことは本当に心配だが100年の船に乗ってみてくれないか、そして未来を確かめて欲しいのだ ケン幸運を祈る、また合おう、、、
(ケン) そうすると今ここは100年後と言うこと?人類は滅亡したの?
(モリューニョ) その通り100年後の貴方の故郷です

第3章の出生の秘密はあっけなく終了しました 
第4章はケンは暖炉に飛び込み別の世界へ、、、冒険スペクタクル
 
 
夢のつづき 45 草原の夜

日が落ちた草原は夜露が凍るほど冷たかった 夕闇に野獣のような不気味な唸り声がしてケンの回りを動きの早い影が飛びまわる
(ドリー) 青い翼のあるトラのように見えるわ
(モリューニョ) 人類が衰退して逆に野生動物が進化を遂げた、短期間の100年で
(ドリー) 夜が更けるとモット怖い動物が出そうだわ
(モリューニョ) 暖炉の前ではしばらくは安全でしょう
(ケン) 家族や友達、人類が滅亡したなんて信じられない
(モリューニョ) ケンは長い間、眠っていたので自信を失っている 生きる経験を積めばキット新しい出会いと希望が生まれる、炎の中へ飛び込みましう
 
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