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[2010年12月09日] 
小さな絵の物語61〜65     絵と文、桑原健一
ゆめのつづき 61 トラック

ユウちゃんは充電完了と言って、トラックの荷台へ積み込んだ、全て充電式の林業用機械でもちろんトラックもボロボロだが電気式 太陽光発電所のある村の特権で森林で作業する場合の電源コンセントの使用は無料で発電所の周りに50mごとに給電ポイントが設けられている
トラックに積み込んだ充電式機材は
チェンソー 2台
ジャッキ 2台
空中ワイヤー 数本
軽量回転レール 2本
手袋等の備品 一式
出発じゃ、、ユウちゃんの合図で乗り込んだケン、モリューニョはトラックの屋根の上でドリーは頭の上
車を走らせ注意事項じゃ、山には危険な動植物が住んでいる、以下参考 順不同で
赤マムシ
スズメ蜂
大ムカデ
ツツガムシ
小さいが増えている、今年は毒キノコも多い
大型ではサル、イノシシ、カラス、クマ
少し離れていれば大丈夫じゃ、、、つづく
 
ゆめのつづき 62 森の発電記念ホール 1

このトラックは長さが4mで幅が1、5mのコンパクト設計ながら最高速度は170KM、積載荷重は7トン、満充電で装備品全部使用したとして30時間走破可能 仕事は出来る愛車じゃ
 今日は初日じゃ、森の発電記念ホールへ寄ってトイレ休憩じゃ、道の駅に多目的ホールが付いたものじゃ、ここは太陽光発電の集電センターで送電基点にもなっとるけん、、発電システムのモデルがある見といたらええわ、、、
 葉っぱ1枚1枚が太陽光を効率よく受ける様に均等に配置され、幹の部分にまで葉が付いているのが特徴。葉は太陽に自然に向かう特性を持たせ、雨やゴミの付着を防ぐセルフクリーニングシステムは夜間作動する。地面に埋め込まれた発電基礎架台の端子から地中配電。長期の安全性に最大の重点を置く、再生可能の自然エネルギー発電所。概要じゃ
 問題が勃発してのう、、開発当初は建設予定地の多様な動植物との共に進化共存が、ウタイモンクじゃったが、触ったら死ぬんじゃ、、、続く
 
ゆめのつづき 63 森の発電記念ホール 2

人間も空を飛んでいて木に落ちたらパチパチ、ジリジリ 一瞬で焦げ臭い匂いで後も残らん、発電量の少ない夜でも半時間で真っ黒コゲ 酷すぎると、住民からの意見で上空を安全ネットで覆ってのテスト発電運行ではカラスが来て糞だらけ、緊急掃除に入った従業員が感電死亡者が続出、半年後の春にはカラスの巣だらけとなって、太陽光を遮ったため撤去されたのじゃ。その後は危険警告の看板が50mごとに1本あるだけ
 傾斜の急な山に設置されているため 大雨などで土砂が流されては大変、下草タイプの太陽光発電がギッシリ敷きこまれている しなやかな若木で風や雪の重みにも耐える、わずかな光を求め幹が傾き、葉が角度調整する メンテナンス時はこの上を飛ぶ、着地での作業は危険性が高いので超電圧絶縁着の着用を義務づけられた免許制度、、、続く
 
ゆめのつづき 64 森の発電記念ホール 3

建設当時の資料も展示してあった 村の山の木は全部伐採され山の斜面も高度な土木技術によって改良保強された、葉っぱビジネスはお隣の上勝町が有名、葉っぱの太陽光パネルは本村の特許じゃ その基礎工事を山の斜面に建設する上で自然環境保護の観点により、雨水の有効利用、洪水災害防止、昆虫や動植物の保護の目的のため山の保水力を高める工事がパネル設置に先駆け施工された 実際この工事が終わって、パネル設置となり着工から竣工までに7年、調整試験運転に1年、その後の運用開始で一般の住宅に配電された
 その内容は下草の下に水路を設け地下に浸透させながら流域を長く取る事で、雨水を蓄え浄化させる機能を持たせる、水辺環境は現状の谷川以上とする。水路は山の斜面をユックリ螺旋状に流れ傾斜のなだらかな地帯は棚田のように水を貯め急な崖は滝を形成させて、山頂から村役場前までの水の延長はナイル川を上回り水質は穴吹川をしのぐとされ壮大な計画 当時の開発設計者、土木技術者は【この川の流れで山と海が本当の意味で一つになった】胸を張った 計画当初は反対意見も出たが電気は産業の基盤でもありライフラインに欠かせないもので、地方では企業としての電力会社の存在は大きかった、、、続く

 
ゆめのつづき 65 森へ行こう

そろそろ10時じゃ、森じゃ 行くぞ!! 合図でユウちゃんのトラックに乗り込んで森へ向った
ケンは聞いてみた 自然を大切にする村ですね、キット清流で水量も多いのでしょうね
ヒンカラカンじゃ、世の中ほなに巧いこと事は運ばん、うまい事行くんやったら月に別荘や火星に団地が在るぞ、、、、 
計算設計以上に120パーセント工事が完璧でも現場ではアカン、県外や海外の技術者だけに任しとったらヨケじゃ、、、
出来て直ぐの春に想定外の大嵐で山津波であっと言う間に7割が崩壊したんじゃ 
新たに村の比較的平坦な丘陵地に発電所を増設して崩落現場には荒地でも育ち建材としても優秀な時の木が植樹された。
時の木は全て山の斜面に横向きに植えられた、ソーラーパネルの受光の妨げにならないように横向き伸びるために、、、続く
 
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